まずセグメントを理解する前に、GA4の計測の粒度についておさらいします。
GA4ではユーザーと呼ばれるサイト内を行動する主体がいて、そしてそのユーザーの各行動のことをイベントと呼び、そのサイト内の行動のことをセッションと言いました。
セッションはもちろん切れたりするのでユーザーの全ての一連の行動というわけではないですが。。
これを実際に図にしてみると、以下のような構造になるかと思います。
ユーザーがまず初めてサイトに入るとfirst_visitと呼ばれる初回訪問イベント、session_startと呼ばれるセッション開始しましたイベント。
そしてサイト内を回遊してpage_viewイベントが発火。
そしてまた2回目、3回目とセッションが始まってサイト内を行動してます。
なので、ユーザー>セッション>イベントというように、ユーザーはセッションとイベントを包含し、セッションはイベントを包含するという関係があります。
このことが、セグメントを作成していく上で大事なことになります。
下のものをセグメントするのに、上のものを条件にすることはできないためです。
基本的にGA4はこういった粒度で計測されるツールになります。
違うな、
それぞれに紐づくな。。。
要は
イベントにも、ユーザー属性は紐づく。結局このイベント発火したユーザーは特定できるわけで。
なので、イベントでもセッション系、ユーザー系を用いたセグメントの作成はできる。
イベントにもsourceなどの情報はつくし、さらに言えば、BigQueryのローデータはそもそもイベント粒度のレコードで、ユーザー属性やアクセス地域などの情報もある
なので、イベント粒度でもさまざまな情報が紐づいているので、セグメントをかけることができます。
セグメント
そしてセグメントにもそんなサイト内行動に対して、以下3種類のセグメントを作成することができます。
- ユーザーセグメント
- セッションセグメント
- イベントセグメント
それぞれについて説明していきます。
ユーザーセグメント
ユーザーセグメントとはその名の通り、ユーザー粒度でセグメントを作成します。
ユーザー粒度なので、ある条件を満たしたユーザーの情報だけでセグメントを作ります。
ユーザーセグメントなので、以下のようなもので条件を作成することができます。
・ユーザーの属性情報(ユーザー系)
・特定の条件を満たしたセッションが1つでもある(コンバージョンを1回してるとか、広告流入してるとか)(セッション系)
・ある特定のイベントの中身(イベント系)
さらにユーザーにはシーケンスというものがあります。
シーケンス、つまりイベント系でこのイベントの順番で行動したユーザーというものです。
ユーザーがこういう行動をしたら、という条件を作成することができます。
要は、あるイベントを計測した後にこのイベントを計測していたら、、など。
あるイベントをした後に、すぐ特定のイベントをした(直接的)
あるイベントをした後に、他のイベントが起きて、その後に特定のイベントをした(間接的)
というように、シーケンスでも連続で特定イベントが発火しないとダメだったり(間接的)、細かな設定も可能です。
セッションセグメント
セッションセグメントなので、以下のようなもので条件を作成することができます。
・特定の条件を満たしたセッションが1つでもある(コンバージョンを1回してるとか、広告流入してるとか)(セッション系)
・ある特定のイベントの中身(イベント系)
セッション系だとイベントでこういうシーケンスをしたセッションとか絞れそうだけど、絞れないんですね。
イベントセグメント
イベントセグメントなので、以下のようなもので条件を作成することができます。
・ある特定のイベントの中身(イベント系)
page_viewイベントにも、ga_session_idなどが入ってるので、セッション数の算出などはできたりするが、
以下のように、
イベントのセグメントテストとして、page_viewのみをセグメントしてみます。
そうすると、以下のように確かにイベントはpage_viewのみになりました。そして表示回数はもちろんのこと、セッション数についても表示されています。
page_viewにしかしていないのに、セッション数も出るのはなぜでしょう。
次に、イベントセグメントとしてsession_startのみをセグメントしてみます。
そうすると、確かにsession_startのみになりました。そしてセッション数はもちろんですが、表示回数は出なくなりました。
要は、page_viewイベントには、イベントパラメータであるga_session_idが入ってます。なのでこれに基づいてセッション数が出ています。
逆にsession_startにはページビュー系の情報は入っていません。
なので、表示回数は0となっています。